中国広東省の越境ECは急発展 貿易の安定成長を下支え
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【10月10日 Xinhua News】中国広東省の今年上半期(1~6月)の越境電子商取引(EC)貿易額は4273億4千万元(1元=約21円)となり、2015~23年の年平均成長率は71・4%に上った。越境ECの急速な発展は貿易の安定成長を着実に支えている。
業界団体、同省服装服飾業界協会の陳韶通(ちん・しょうつう)秘書長は「広州市は中国の重要な繊維・アパレルの取引センターであり、アパレルの生産・加工拠点でもある」と紹介。越境ECなどの後押しを受け、アパレル産業はデジタル化、トレンド化、ブランド化、グリーン(環境配慮)化が進み、質の高い発展を遂げていると述べた。
広州市商務局の統計によると、同市の23年の越境EC貿易額は前年比51・5%増の2004億6千万元だった。市内には現在、越境EC産業パークが24カ所あり、産業チェーンの川上・川下企業が集積している。
深圳市の越境ECも成長を遂げ、貿易の伸びをけん引する重要な力となっている。同市の1~6月の越境EC貿易額は前年同期の2・3倍に増え、高い強靭(きょうじん)さを示した。同市は国家級のECモデル拠点5カ所と、省級の共同海外倉庫25カ所を抱え、深圳の企業が建設・運営する海外倉庫は370カ所以上あり、面積は390万平方メートルを超える。越境EC業務を取り扱う税関監督管理所と保税区域は11カ所を数える。
珠海市も香港・マカオ両特別行政区と同市を結ぶ「港珠澳大橋」の優位性にけん引され、越境EC貿易額が19年の8億6千万元から、23年は283億2千万元に急増し、年平均成長率は2・4倍となった。
好調な越境ECにより、広東省の貿易は安定成長を続けている。中国税関総署広東分署の統計によると、同省の1~6月の貿易額は13・8%増の4兆3700億元に上り、過去最高額を更新した。
同省商務庁の双徳会(そう・とくかい)副庁長は、広東が越境ECの支援策を整え、越境ECの飛躍的な発展を促し、貿易の安定と規模の拡大を着実に支えてきたと説明した。(c)Xinhua News/AFPBB News