【12月12日 Xinhua News】中国甘粛省蘭州市城関区の黄河沿いにある蘭州水車博覧園は、水車園、水車広場、文化広場の三つのエリアからなる。うち水車園は12基の蘭州水車が主な見どころで、手押し水車や手回し水車、足踏み水車などさまざまな水車が巧みに配置され独特の風景が広がっている。

 蘭州水車は同市の黄河沿岸で最も古いかんがい用揚水施設で、蘭州出身の明代の役人、段続(だん・ぞく)によって1556年に建造され、400年以上の歴史を持つ。水車の直径は約16メートル、車軸からスポーク16組が外縁に向かって放射状に広がり、巨大な車輪を形成している。スポークの頂端には水を受けて水車を回す羽根板があり、板の間に直方体の水桶40個が配置されている。水車が回転すると水に浸かり斜めになった水桶が水をくみ上げて上昇し、頂点に達すると水を木の樋(とい)に流し込む。これにより絶えず川の水を引き込み、水車1基で300ムー(約20ヘクタール)余りの田畑をかんがいできる。

 「蘭州黄河大水車制作技術」は2006年、第1期国家級無形文化遺産に登録された。(c)Xinhua News/AFPBB News