【12⽉26⽇ Peopleʼs Daily】11月5日から10日にかけて、上海市(Shanghai)内で第7回中国国際輸入博覧会(輸入博、CIIE)が開催された。展示会場は36万平方メートル以上の超大規模で、前回を上回る129の国と地域の、やはり前回を上回る3496社が出展した。出展した世界500社と業界トップ企業はこれまでで最多の297社だった。また186の企業と機関が輸入博開始以来の「7回皆勤」だった。

 製薬大手のサノフィ(Sanofi)のポール・ハドソン(Paul Hudson)最高経営責任者(CEO)は「中国はわれわれにとっての最も重要な市場の一つです」「引き続き中国の医療衛生事業の発展を支援し、より多くの人々に恩恵をもたらすことを期待します」と説明した。

 輸入博に「皆勤」してきた花王(Kao)の中国法人である花王(中国)投資の竹安将(Takeyasu Masaru)董事長は「輸入博は花王と中国市場をつなぐ重要な絆です」と述べ、今後も輸入博を利用する意向を示した。イケア(IKEA)中国地区のポントゥス・エーンテル(Pontus Erntell)総裁も「中国と共に歩むことは、未来およびチャンスと共に歩くことです」と述べた。

 フィリップス(Philips)のロイ・ヤコブス(Roy Jakobs)グローバルCEOは、「中国では新たな生産力の育成と発展が加速しています」と述べ、中国経済の強靭(きょうじん)さや市場の潜在力、産業チェーンと人材の強みなどが各国企業を魅了していると説明した。

 スイスに本社を置く産業ロボットなどで世界的大手のABBの中国法人であるABB(中国)の顧純元(Gu Chunyuan)董事長は、「私どもは過去6年にわたり、輸入博を通じて累計260件以上の革新的な製品と技術を紹介しました。初発表だったものも多くあります。中国は産業の高度化とエネルギーのモデルチェンジを積極的に推進しており、そのことで弊社に新たな発展チャンスがもたらされています」と述べた。

 今回の輸入博は37か国の後発開発途上国の出展を支援した。例えば120余りの無料ブースの提供や、アフリカの商品の出展エリアの拡大だ。そしてグローバルサウスの持続可能な発展と中国とアフリカの協力を論じるフォーラムが開催された。中国は実際の行動で後発開発途上国と発展途上国のために新たなチャンスの扉を開く。

 国連工業開発機関(UNIDO)のゲルト・ミュラー(Gerd Muller)事務局長は輸入博の後発開発途上国の発展に対する役割について「製品の展示や投資の誘致、そして世界バリューチェーンへの統合を支援しています。このことは、(後発開発途上国の)国際的な知名度の向上に寄与するとともに、貿易を増加させることにもつながります」と評価した。

 タンザニアは今年の輸入博の主賓国の一つであり、特色ある農産物や手工芸品などを出展した。タンザニア貿易開発庁のラティファ・M・カミス(Latifa M. Khamis)長官は、「輸入博は発展途上国を世界市場に溶け込ませ、世界の発展の成果を共有する多くの機会を与えてくれます」「われわれが持続可能な発展を実現させ、貧困撲滅を進めることに極めて重要です」との見方を示した。(c)Peopleʼs Daily/AFPBB News