【1月10日 Xinhua News】中東カタールではここ数年、中国自動車ブランドの人気が高まり、政府の公共交通部門から一般消費者に至るまで、中国車を選択するケースが増えている。

 同国公共交通分野での新エネルギー車(NEV)奨励策に恵まれ、2024年は中国車の対カタール輸出が急増した。在カタール中国大使館のデータによると、同年1~10月の輸出台数は前年同期比71・6%増加し、輸出額は4億4200万ドル(1ドル=約158円)に上っ上った。

 中国バスメーカー、鄭州宇通客車の沈輝(しん・き)中東地区総経理によると、2022年のサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会の期間中、同社のバッテリー式電気バス888台が現地交通を効果的に支え、ピーク時には1日当たり延べ10万人近いファンを送迎し、大会後も現地の公共交通網で利用されている。また、国営交通会社ムーワーサラートも同社から新エネ軽トラックや電気スクールバスなどを調達し、カタールの公共交通の全面電動化を支えている。

 24年12月15日には、鄭州宇通客車とムーワーサラートが共同出資して設立する電気バス組立工場の定礎式が、カタール自由貿易区で開催された。同国初の電気商用車の組立工場となる。

 乗用車分野では、中国自動車メーカー奇瑞汽車のサブブランド「捷途(JETOUR)」が販売台数の増加が最速の中国自動車ブランドとなった。23年4月の進出以降、看板モデルであるスポーツタイプ多目的車(SUV)「捷途T2」の販売の大幅増を受け、24年1~11月の販売台数は同国の全ブランドの3位となり、SUV市場でも2位となり、市場シェアが12%を超えた。(c)Xinhua News/AFPBB News