【1月15日 東方新報】中国応急管理部の発表によると、昨年の中国の公共安全事故(自然災害と生産現場災害を含み、交通事故を除く)の件数は前年比11.2パーセント減、死亡者数は同7.7パーセント減となり、死亡者数は過去最低を記録した。

 昨年の自然災害による死者および行方不明者の数は1000人未満にとどまり、森林火災および草原火災の発生件数は過去最低を記録した。

 一方で、自然災害発生の潜在的可能性は、昨年は平均的な年を大幅に上回った。報告書によると、広東省(Guangdong)、湖南省(Hunan)、遼寧省(Liaoning)など多くの地域で、降雨量が歴史的な記録を更新した。

 昨年は、全国の主要河川で26件の洪水が発生した。これは、洪水に番号を付けて記録し始めた98年以来、最も多い件数となった。報告書によると、昨年は各地で豪雨、洪水、地質災害が同時に繰り返し発生した年であった。応急管理部は昨年、188件の緊急対応を発動し、151の緊急対応グループを最前線に派遣していた。

 応急管理部の話によると、今年は重大事故防止のため「安全生産」への取り組みと重点産業セクターにおける安全対策を特に強化する方針だ。

 その取り組みには、重大事故の危険性を特定するための基準の改善とアップグレード、主要産業セクターにおける特別是正措置の実施、自然災害への対応強化、災害防止と軽減、救援メカニズムのさらなる改善が含まれる。

 また、県レベルの包括的な緊急物資備蓄を加速し、緊急避難所の建設と管理を強化し、災害評価のメカニズムをさらに改善するとしている。(c)東方新報/AFPBB News