【1月24日 Xinhua News】春節(旧正月、今年は1月29日)を間近に控え、中国河南省の高速鉄道鄭州東駅にある中欧班列(中国・欧州間の定期貨物列車)輸入商品スーパーマーケットで、ロシアのチョコレートキャンディーやベルギーのキャラメルビスケット、イタリアのチョコレートなどが帰省客に人気の年越し用品となっている。

 店員の孫暉(そん・き)さんは、店内の商品のほとんどは中欧班列で直接運ばれており、品質に間違いがなく価格も手頃だと話す。

 孫さんは同店に勤務して5年、店の発展を目の当たりにしてきた。かつて数平方メートルしかなかった小さな店が今ではブランド化してチェーン展開し、商品の種類もますます充実している。

 孫さんは「以前は品揃えも限られていたが、今では化粧品やスナック菓子、酒類、飲料、トイレタリー用品など4千種余りを扱うようになった。主に欧州、日本、韓国、東南アジアから仕入れ、香港、マカオ両特別行政区の商品もある」と紹介した。

 今年の元日直前、同店は「旗艦店」「雑貨・コスメ店」「ブランド店」の三つの業態を掲げ、より多くの旅行客の注目を集めた。旗艦店は豊富な品揃えと手頃な価格で多くの旅行客をひきつけ、雑貨・コスメ店は高品質な化粧品で女性客から人気となり、ブランド店は新たな「スター店舗」として有名ブランドのバッグや革製品を販売する。

 ここ数年、中欧班列を代表とする鉄道の国際貨物輸送は、中国人の重要な輸入品購入ルートの一つとなっている。

 中国国家鉄路集団傘下の中国鉄路鄭州局集団の関係者によると、中欧班列は現在、輸送時間と運賃が空輸と海運の中間的な位置づけにあり、多くの企業にとって貨物輸送の第一候補となっている。コールドチェーン輸送などさまざまな輸送方式が導入され、肉類やビール、ワインなどをより新鮮な状態で中国の消費者に届けることができる。

 40日に及ぶ春節の特別輸送態勢「春運」期間中、鄭州鉄道は2333万1千人の旅客輸送を見込んでおり、1日平均では前年同期比5・5%増の58万3千人が利用する。旅客の買い物需要に応えるため、同集団は鄭州や洛陽、周口、南陽など複数の駅に同様の輸入商品を扱う「班列スーパー」を開設した。

 一部の都市では「班列スーパー」が住宅街にも進出し、市民が駅に出向かずとも世界の商品を直接購入できるようになった。(c)Xinhua News/AFPBB News