【1月31日 CGTN Japanese】インターネットプラットフォームのデータによると、1月29日午前7時(日本時間午前8時)までに、2025年の中国の春節(旧正月)にあわせて公開された新作映画の前売り券の興行収入が14億元(約300億円)を突破しました。中でも、29日の春節当日の前売り券の興行収入だけで10億元(約214億円)を超えています。前売り興行収入のランキングの上位3位は『射鵰英雄伝:侠之大者』『唐探1900(Detective Chinatown 1900)』『哪吒之魔童閙海(Ne Zha 2)』で、いずれの作品も前売り興収は3億元(約64億円)超えとなっています。

 中国では、春節映画は「国内映画のヒットメーカー」とも称され、中国映画史の中で最終興収が30億元(約643億円)を突破した22作品のうち、半数は春節に公開されたものでした。今年の春節映画6本のうち、5本は一定の観客層を持つ人気シリーズの最新作で、武侠、神話、アニメ、サスペンス、アクションなど幅広い題材が網羅されています。中でも、『哪吒之魔童閙海』『唐探1900』などは、前作がいずれも興行収入と口コミの両方で成功を収めており、『射鵰英雄伝:侠之大者』は長年にわたって愛され続けてきた武侠映画の名作IP(知的財産権)コンテンツです。また、6作品のうち、『射鵰英雄伝:侠之大者』『哪吒之魔童閙海』など3作品が中国の伝統文化の要素を持つIPとなっており、国産映画が市場の試練に耐えてきたことを物語ると同時に、近年の「国潮(中国の文化的特徴を取り入れたサブカルチャー)ブーム」の現れともなっています。

 また、統計によると、上映時間が長いことも今年の春節映画の特徴の一つとなっています。『射鵰英雄伝:侠之大者』で146分、『唐探1900』で136分、『哪吒之魔童閙海』で144分となっているほか、ランキング上位6作品の平均上映時間も昨年より約30分伸びて137分を超えており、これまでの春節映画の平均上映時間の新記録を更新しました。一方、チケット料金は、ほとんどの大作映画において最安料金が昨年と変わらず、一部の映画館では制作会社とプラットフォームの補助金の下で、複数の作品が19.9元(約426円)でチケットを購入できるようになっています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News