海上生活の歴史に終止符、レジャー漁業で豊かに 中国海南省
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【2月11日 Xinhua News】中国海南省文昌市の漁民、馮学瓊(ふう・がくけい)さんはこのほど、春節(旧正月)後最初のサワラ漁に備え、清瀾港で自身の釣り船や釣り竿、海に出るための道具を入念な点検を行った。
馮さんは、中国沿岸で船を家として海上に住みながら漁業を営む蜑家(たんか)の4代目で、以前はずっと海上生活を送っていた。蜑家は「海上のさすらい人」とも呼ばれ、中国最南端の同省では100年以上にわたって生活、操業を続けてきた歴史を持つ。
馮さんによると、父祖の世代の海上生活はとても過酷だったという。同省の三亜市や陵水リー族自治県、文昌市などの沿岸地域ではここ数年、蜑家を含む漁民たちが危険な作業から解放され、貧困を脱出して豊かになれるよう、近海生態系修復プロジェクトを立ち上げ、レジャー漁業の発展に力を注いでいる。
地方政府は海域使用証を漁民に無償交付するとともに、養殖構造の調整と最適化を続けており、漁民たちは新型水産養殖場の運営や釣り船レンタル事業に乗り出している。沿岸の観光地は漁民向けの雇用枠を設け、農業企業が陸上技能研修を拡充している。これにより、多くの蜑家の人々が新たな仕事を得て、厳しい環境の海上生活に完全に別れを告げた。
馮さんも今は電子商取引(EC)プラットフォームと連携し、インターネットを通じて釣ったサワラを全国販売しており、魚の販路を心配する必要がなくなっている。(c)Xinhua News/AFPBB News