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世界中で人権が「窒息」 国連事務総長が危機感
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【2月24日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス事務総長は24日、戦争や暴力、国際法を踏みにじる独裁者の弾圧などによって、世界中で人権が「窒息」していると警告した。
スイス・ジュネーブで開かれた国連人権理事会でグテレス氏は「人権は、人類にとっての酸素だ」と発言。「しかし、人権は一つ一つ窒息させられている」「独裁者は、真に力を持った人々の行動を恐れ、反対勢力を弾圧している。家父長制は、少女たちを学校から遠ざけ、基本的権利から女性たちを遠ざけている」と警鐘を鳴らした。
また戦争を好む人々が「国際法、国際人道法、そして国連憲章を無視している」と批判。戦争や暴力によって人々が「食料、水、教育を享受する権利を奪われている」と指摘した。
グテレス氏は「道徳的に破綻した世界金融システム」の影響にも言及し、また「人工知能(AI)のような暴走する技術は、大きな可能性を秘める一方で、ボタン一つで人権を侵害する危険性も持つ」と懸念を表明した。
さらに「先住民、移民や難民、性的少数者(LGBTQI)コミュニティー、障害者など、特定の集団に対する不寛容が増大」していることに加え、「人権を人類への恩恵ではなく、自分たちが求める権力、利益、支配への障害と見なす分断と怒りの声」が強まっているとも批判した。
そして、これらすべてが組み合わさり、「過去80年間にわたって築かれてきた、人権の保護および促進のための制度や仕組みに対する直接的な脅威となっている」と危機感を示した。(c)AFP