【3月3日 AFP】24-25イタリア・セリエAは2日、第27節の試合が行われ、ACミランはラツィオに1-2で敗れた。後半アディショナルタイム8分にペドロに決勝PKを許した。

ラツィオは欧州チャンピオンズリーグ出場圏内の暫定4位に浮上し、3日にエラス・ベローナをホームに迎えるユベントスを1ポイント上回っている。一方、ホームで全体的に厳しい内容だったミランは9位に沈んでいる。

試合は波乱に満ちた内容だったが、それ以上にサン・シーロ・スタジアムのファンの抗議が目立った。ミランの熱狂的なサポーターは、チームの不振とクラブの運営に対する怒りを示すため、15分までスタンドに入らなかった。ファンは入場後もチームの応援はせず、逆に選手たちを「恥ずかしい」と大声で非難し、オーナーの米投資会社レッドバードにクラブの売却を要求。客席からは試合を通してブーイングとやじが鳴り響いた。

ミランを率いるセルジオ・コンセイソン監督は「キャリアの中でこんなことは初めてだ」と話し、「こんな雰囲気の中でプレーすると、選手は浮き足立つ。簡単ではない。だが、今夜のチームは状況を変えたいという意思を示したと思う。10人で同点に追いつき、勝つ可能性さえあった」と振り返った。

ミランのファンがフラストレーションを感じるのも無理はなく、チームは首位を走る地元のライバルのインテルに17ポイントの大差をつけられ、欧州チャンピオンズリーグ出場圏内からも9ポイント離れている。

ミランはまた、クラウディオ・ラニエリ監督の下で復活を続けるASローマにも抜かれた。ローマは同日、10人のコモに2-1で勝利し、欧州の舞台に近づいている。

昨年11月にラニエリ監督が就任したときは降格の危機に瀕していたローマだが、昨年12月中旬以降はリーグ戦無敗で、順位はミランと2ポイント差の8位に浮上。カンファレンスリーグ出場圏内の6位ボローニャとの差も4ポイントとなっている。(c)AFP/Terry DALEY