極右候補の大統領選出馬認めず ルーマニア憲法裁
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【3月12日 AFP】ルーマニアの憲法裁判所は11日、大統領選出馬を選挙管理委員会に拒否されたのを不服として異議を申し立てていた極右候補カリン・ジョルジェスク氏(62)について、選管の判断を支持する判断を下した。上訴はできず、同氏は立候補を断念した。
元政府高官で、独立候補のジョルジェスク氏は昨年11月に行われた第1回投票で予想外の勝利を収めた。しかし、憲法裁が12月、ロシアによる介入や動画投稿アプリへの大量投稿を理由に第2回投票直前に投票結果を無効としたのを受け、5月にやり直し選挙が行われることになっている。
ただ選管は9日、昨年12月の憲法裁判断を踏まえ、やり直し選挙へのジョルジェスク氏の立候補を拒否。これを受け同氏は「明白に違法」だとして、憲法裁に異議を申し立てていた。
憲法裁はこの日、判事全員が申し立ての却下を支持したと発表した。理由については明らかにしていない。
ここにきてドナルド・トランプ米大統領の熱烈な支持者を自称しているジョルジェスク氏はX(旧ツイッター)に、「私の任務は完了した」と投稿した。
トランプ氏側近のイーロン・マスク氏をはじめ米政権内の高官は、ジョルジェスク氏を支持していた。同氏はロシアとの関係を否定しているが、以前、ウラジーミル・プーチン大統領を称賛していたこともある。
この日、憲法裁の最終判断が示されると、外に集まっていたジョルジェスク氏の支持者数百人が、「どろぼう」と叫んで抗議した。(c)AFP/Ani SANDU