【3月12日 AFP】オーストラリアの学校に20年以上置かれていた岩から、恐竜の足跡の化石が多数確認された。科学者が12日、発表した。

恐竜の足跡の化石が見つかったのは、クイーンズランド州バナナシャイア郡の学校。学校側が調査を依頼し、クイーンズランド大学の古生物学者アンソニー・ロミリオ氏が分析を行った。

ロミリオ氏によると、岩には1平方メートル弱の範囲に化石化した3本指の足跡が66刻まれており、約2億年前のジュラ紀初期にさかのぼるものだという。

同氏は、「オーストラリアでは、この時代の恐竜の化石化した骨は発見されておらず、恐竜の個体数分布や動き、行動を垣間見ることができる前例のない史料だ」と指摘している。

この岩は2002年、炭鉱で発見されたもので、珍しい足跡に気付いた炭鉱作業員が、ビロエラにある学校に寄贈していた。

ロミリオ氏によると、一部の教師は、この足跡を作りものだと考えていたという。

66の足跡について、ロミリオ氏は「アノモエプス・スカンブス」と呼ばれる恐竜のものだと説明している。

ロミリオ氏らの研究論文は、査読付き学術誌「ヒストリカル・バイオロジー」に発表された。(c)AFP