【4月10日 AFP】サッカーヨーロッパリーグ準々決勝第1戦での試合を控え、マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)のGKアンドレ・オナナとオリンピック・リヨン(フランス)のネマニャ・マティッチとの間で、激しい前哨戦が起きた。マティッチからクラブの「歴史の中で最悪のGKの一人」と呼ばれたオナナは、マティッチがユナイテッド在籍時に無冠だったと強調し、反論に出ている。ユナイテッドは10日、敵地に乗り込んで不振のシーズンの中で結果を出すべく試合に臨む。

オナナは、6日に0-0で引き分けたプレミアリーグのマンチェスター・シティ戦の後、リーグ1で5位につけるリヨンに勝つことは「簡単ではないだろうが、僕らの方がはるかに優れている」と述べていた。

普段は控えめながらも、試合を翌日にしてその強気な言葉を投げかけられたマティッチは、「みんなを尊重するが、そう言うなら答えを出す必要がある」とした上で、「もし君がマンチェスター・ユナイテッドの歴史の中で最悪のゴールキーパーの一人ならば、自分の発言に気をつけなければならない」と応じた。

「もし、ダビド・デ・ヘアやピーター・シュマイケル、(エドウィン・)ファン・デル・サールがそう言ったなら、私は自分自身を疑うだろう。しかし、もし君がマンUの近代史の中で統計的に最悪のGKの一人なら、発言する前に証明することがある。見てみようじゃないか」

その後オナナはソーシャルメディアへの投稿で、ユナイテッドに所属していた時にトロフィーを獲得できなかったマティッチを皮肉った。マティッチはチェルシー在籍時にはタイトルを手にしている。

「他のクラブに対して無礼なことは決してしない。あしたは強敵との難しい試合になることは分かっている」「ファンを誇らしく思わせるパフォーマンスの準備をすることに集中している」「少なくとも私は、世界最高のクラブでトロフィーを掲げた。一部の人は同じことを言えない」

オナナは、2023年にデ・ヘアの後任守護神としてイタリア・セリエAのインテルから加入し、移籍初年度にイングランドFAカップを制している。今季はリーグ戦で9回クリーンシートを記録しているが、ユナイテッドのキャリアの中でいくつか代償が高くつくミスを犯しており、その信頼性は疑問視され続けている。

マティッチはオナナから辛らつな言葉を受けつつも、「ユナイテッドは常に心にとどめている」と明かし、ベンフィカ時代にチームメートだったルベン・アモリム監督の下で、チームの状況が好転することを望んでいると付け加えている。(c)AFP