マクロン氏、トランプ関税猶予に警鐘 「欧州はあらゆる手段で自衛を」
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【4月11日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン大統領は11日、ドナルド・トランプ米大統領が発動したばかりの関税について上乗せ分の適用を90日間停止すると発表したことに対し、「脆弱な一時停止」にすぎず、欧州は「自らを守るためにあらゆる手段を動員しなければならない」と語った。
トランプ氏は先週、すべての国からの輸入品に一律10%の追加関税を導入し、さらに国・地域ごとに設定した税率を上乗せするという厳しい措置を発表。各国の市場を混乱に陥れた。しかし9日になって、一律10%の関税は維持しつつ、上乗せ分については多くの国に対する適用を90日間停止すると発表した。
トランプ氏の突然の発表の後、マクロン氏は「欧州委員会と共に、われわれは強い姿勢を示さなければならない。欧州は必要なあらゆる対抗措置を引き続き進める必要がある」とX(旧ツイッター)に投稿した。
欧州連合(EU)は20%の上乗せが課された。対応は準備しているものの報復は避けたいと明言している。今回の一時停止の発表によって、上乗せ分の適用は3か月間据え置かれるものの、10%の基本関税は残存する。
マクロン氏は、欧州委員会の目標は「単純だ。これらの不当な関税を撤廃し、バランスの取れた合意を勝ち取るために交渉することだ」と述べた。
また、猶予期間については「大西洋の両岸、およびそれを越えるすべての企業にとって、90日間の不確実性を意味する」とも指摘し、「われわれが闘うのは当然だ。雇用とわれわれの国々の生活がかかっている」と述べた。(c)AFP