【5月8日 CGTN Japanese】中国地質調査局は6日、チベット自治区のチャムド(昌都)で中国初の海洋性氷河の航空探査を正式に開始しました。海洋性氷河の形成メカニズムと融解の変化を把握し、自然資源管理に必要な基礎データを収集することを目的としています。

 海洋性氷河とは、極地あるいは高山地域の地表に長年存在し、地表に沿って移動している状態の天然の氷の塊を指します。海洋性氷河は気候の変化が激しく、通常は標高の高い地域にあり、地形が複雑でデータの取得が困難なため、氷河調査作業の中では難易度の高い分野です。最初の探査地点にはレンロンバ氷河(仁龍巴氷河)が選ばれました。レンロンバ氷河はチベット自治区の有名な海洋性氷河で、地球上でも数少ない、中低緯度地帯にある現代の海洋性山岳氷河です。いまだに原始的な状態を保っているだけでなく、アクセスしやすく、調査隊員が舌のように伸びた氷河の末端部に登ることができます。

 今回の調査では衛星・空中・地上の三位一体型の調査モニタリング技術システムが構築され、衛星リモートセンシング、ヘリコプターによる空中物理探査、地上での総合調査などの手法で氷河の範囲や厚さなどの情報を取得します。(c)CGTN Japanese/AFPBB News