「世界一貧しい大統領」ムヒカ氏葬儀 弔問に2日で10万人 ウルグアイ
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【5月16日 AFP】「ペペ・ムヒカ」の愛称で親しまれ、「世界で最も貧しい大統領」として知られたウルグアイの元大統領、ホセ・ムヒカ氏の葬儀が15日、首都モンテビデオの議会議事堂で行われた。遺体は2日間にわたり公開され、推定約10万人が弔問に訪れた。
元ゲリラ戦士で、中南米左派の英雄的存在でもあったムヒカ氏は13日、自宅があるモンテビデオ郊外の農場で、がんのため死去した。89歳だった。同じく元ゲリラの妻、ルシア・トポランスキー氏(80)に看取られた。
1年前に食道がんと診断され、後に肝臓にも転移していた。
2000年代初頭に中南米で起きた左派旋風「ピンクタイド」を共にけん引した世代の一人、ブラジルのルイス・イナシオ・ルラ・ダ・シルバ大統領も葬儀に参列し、ムヒカ氏を「世界を変えようとした、卓越した人間」と称賛した。
その他、ムヒカ氏の路線を引き継いでいるヤマンドゥ・オルシ現大統領やチリのガブリエル・ボリッチ大統領も訪れ、解放の賛歌を大合唱した。
葬儀後には、多くの市民が沿道に集まり、議事堂から火葬場へと向かう棺を見送った。遺灰は自宅の農場に埋葬される予定。(c)AFP