【5月22日 Xinhua News】中国天津市で「国際博物館の日(5月18日)」を控えた16日、天津機床(工作機械)工業博物館が開館した。歯車加工機械大手、天津第一機床総廠(現・通用技術集団天津第一機床)の旧工場建屋を活用して建てられた博物館は、天津の工業史と科学技術の発展を記録している。

 同市河東区の天津第一機床総廠都市再開発プロジェクト内に位置する同博物館は、天津泰達城市総合開発投資集団が建設。常設展示エリアは1100平方メートル以上に及び、貴重な工作機械40台余りのほか、実物資料、文献、映像資料など300点余りを展示している。展示エリアの中心となる「金三車間(作業場)」はかつて、中国の工作機械産業の発展を象徴する製造空間だった。中国初の歯車駆動式旋盤C620は、同館の至宝となっている。

 天津は100年以上前から中国北方の玄関口であり、工業の中心地でもあった。新中国成立後は自転車「飛鴿(フライング・ピジョン)」、腕時計「海鴎(シーガル)」、ミシン「牡丹」、テレビ「北京」、カメラ「東方」などの天津ブランド工業製品が全国に名を馳せた。

 同館は今後、展示、収蔵、研究学習、文化クリエーティブを一体化した博物館構築に向け、継続的に高度化を図り、プロジェクトエリア全体と連携して、歴史、レジャー、消費の融合による産業エコシステム形成を目指すことにしている。(c)Xinhua News/AFPBB News