親ロ派の元ウクライナ大統領側近、スペインで撃たれ死亡
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【5月22日 AFP】ウクライナのビクトル・ヤヌコビッチ元大統領の側近を務めていたアンドリー・ポルトノフ氏が21日、スペインの首都マドリード近郊で射殺された。同国警察の情報筋がAFPに語った。
ポルトノフ氏は、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の盟友だったヤヌコビッチ氏の下で、大統領府副長官などを務めた。2014年、政権が親欧州派デモを弾圧した後、ロシアに逃亡。その後、一時ウクライナに戻ったが、2022年に再び出国していた。
情報筋によると、事件は午前9時15分ごろ、高級住宅街ポスエロデアラルコンのアメリカンスクールの外で起きた。ポルトノフ氏が車に乗り込もうとしていたところ、容疑者グループに背中と頭を撃たれた。容疑者グループはその後、森の方角へ逃走したという。
マドリードの救急当局の広報担当者は現場で記者団に対し、学校近くの歩道上で少なくとも3発の銃弾を浴びた男性の遺体を発見したと説明。スペインメディアは、ポルトノフ氏は子どもを学校に送り届けた後、殺害されたと報じている。
AFPの記者は、法医学担当者が白いTシャツ姿の血まみれの遺体を運ぶのを目撃した。
米国は2021年、ポルトノフ氏が司法・法執行機関における影響力を行使して裁判所に接触し、政治改革に向けた動きを妨害したと認定し、制裁を科していた。
ウクライナ当局は事件についてコメントしていないが、ある軍情報当局者は匿名を条件にAFPに対し、同氏は射殺されたと述べた。(c)AFP/Thomas PERROTEAU, with Ania TSOUKANOVA in Kyiv