ガザ南部の新たな配給センターに数千人が殺到
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【5月28日 AFP】パレスチナ自治区ガザ地区南部のラファで27日、米国支援の団体が運営する新しい援助配給センターに数千人のパレスチナ人が殺到し、混乱が生じた。AFPの記者が伝えた。
米支援団体と協力して新たな配給システムを実施しているイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は後に、配給センターでの「一時的な制御の喪失」を認めた。一方、イスラエル高官は配給が「成功」したと述べた。
米国が支援するガザ人道財団(GHF)によると、混乱の後、運営は通常通り再開された。
イスラエル軍は後に「部隊が施設の外で警告射撃を行った」と述べ、状況を「再び制御下に置いた」と発表した。
GHFは「ハマスによる封鎖」が配給センターの一つで数時間の遅れを引き起こしたと非難した。
ハマス政治局の広報は声明で、イスラエルのガザでの新たな援助配給の試みは「惨めに失敗した」とコメント。「この失敗は、約90日間占領され、食料と医薬品を奪われた数千人の飢えた人々が、悲劇的で痛ましい光景の中でこれらの地域に押し寄せた後に起こった」と述べた。
GHFは27日の声明で、「これまでに約8000箱の食料、計46万2000食分が配布された」と述べた。
GHFは、イスラエルの軍事目標の達成を支援し、パレスチナ人を排除し、国連システムを迂回(うかい)し、人道的原則に従っていないとの非難に直面している。
国連のアントニオ・グテレス事務総長の報道官は27日の光景を「心が痛む」と呼び、「われわれとわれわれのパートナーには、絶望的な状況にある人々に援助を届けるために、加盟国の支持を得た、詳細かつ原則に基づいた、運用上健全な計画がある」と述べた。(c)AFP