【5月30日 AFP】ドナルド・トランプ米政権が名門大学に対する攻撃の中心に据えているハーバード大学で29日、卒業式が行われた。

トランプ大統領は、ハーバード大にリベラルな偏向と反ユダヤ主義があると主張し、資金凍結をちらつかせ、留学生受け入れ資格を剥奪する方針を示している。

同大の弁護士イアン・ガーシェンゴーン氏は「学生たちは恐怖におののいており、すでに他の大学に転校する学生も出ている」と述べた。

トランプ氏による名門大学への攻撃に対し、法的反撃を主導してきたハーバード大のアラン・ガーバー学長は卒業式のスピーチで、家族と共に出席している留学生について「これがあるべき姿だ」と言及し、スタンディングオベーションを受けた。

公衆衛生学の修士号を取得したインド出身の卒業生ウズマ・ファーヒーンさんは「私たちは団結し、ハーバードが掲げているもの、すなわち真実、誠実さ、包摂性を力強く体現する」とAFPに語った。

ハーバード大学ケネディ行政大学院の多くの学生は式典で、同校の学生構成の国際性を象徴するプラスチック製の地球儀を手にしていた。

公共行政学の修士号を取得したコロンビア出身のロレナ・メヒアさん(36)は「この2か月間はとても辛かった。大変不安だった」と述べた。(c)AFP