ケネディ米厚生長官、ワクチン諮問委員会を全員解任
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【6月10日 AFP】米国のロバート・F・ケネディ・ジュニア厚生長官は9日、疾病対策センター(CDC)の予防接種実施諮問委員会(ACIP)の委員17人全員を解任したと発表した。バイデン前政権下で任命された現在の委員には利益相反があると非難し、新たな委員を検討中だとしている。
「ワクチン懐疑派」として知られるケネディ氏は、過去20年にわたってワクチンに関する誤情報を広めてきた。
今回の解任については、同委員会が製薬会社との金銭的な関係に影響を受けていると主張。米保健福祉省(HHS)が発表した声明で「本日はワクチンに賛成か反対かという立場を超え、何よりもまず国民の信頼回復を優先する」と述べた。
ACIPの委員に選ばれる専門家は通常、利益相反の可能性について申告する義務が課されている。
小児科医でウイルス学および免疫学の第一人者として1998~2003年に委員を務めたポール・オフィット氏は、今回の動きを強く懸念している。同氏はAFPに対し「彼(ケネディ氏)は、ワクチンについて肯定的に語ったり推奨したりする人物は皆、業界と深い関係にあると思い込んでいる。彼は存在しない問題を修正しようとしている」と批判した。(c)AFP