【6月21日 AFP】インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領は20日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と共に経済フォーラムで演説し、ロシア訪問のために先進7か国首脳会議(G7サミット)を無視したとの疑惑を否定した。

軍人出身のプラボウォ氏は、今週カナダで開催されたG7サミットへの招待を辞退し、ロシア・サンクトペテルブルクでプーチン氏と会談することを選んだ。この決断は、インドネシアがロシアに接近するのではないかとの疑念を呼んだ。

プラボウォ氏は20日、サンクトペテルブルク国際経済フォーラムでの演説で、この決断について釈明。

「なぜG7サミットに出席しなかったのかと聞かれたが、私はサンクトペテルブルク国際経済フォーラムに出席した」「G7を尊重していなかったわけではなく、先にこのフォーラムに出席すると約束していたからだ」と述べた。

「それだけだ。だから、このことについてあまり深読みしないでほしい。インドネシアはどの国とでも友好関係を築きたい」と付け加えた。

同フォーラム全体会議では、プラボウォ氏は壇上のプーチン氏の隣の席に座っていた。

両首脳は前日に会談し、両国間の関係を称賛するとともに、協力の強化を訴えた。

インドネシアは中立政策を維持し、中国と米国の間で綱渡り外交を展開している。

だが、プラボウォ氏は欧米のパートナー国への依存から脱却して外交の多角化に努めており、伝統的な非同盟政策から逸脱するのではないかとの懸念が生じている。

ロシアとの関係強化は、インドネシアの隣国オーストラリアでも懸念を呼んでいる。(c)AFP