【7月31日 AFP】アフガニスタンでイスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)によって拉致、殺害された韓国人牧師の遺体が30日、エミレーツ航空(Emirates)で、韓国の仁川(インチョン、Incheon)国際空港に到着した。同牧師の遺族は、残り22人の人質が解放されるまで葬儀は行わないと発表した。

 殺害されたのは、韓国のキリスト教会関係者らで構成されるボランティアグループのリーダー、ペ・ヒョンギュ(Bae Hyung-Kyu)牧師(42)で、19日にアフガニスタン南部のガズニ(Ghazni)州で拉致された。同牧師には、妻と9歳になる一人娘がいる。

 ペ牧師の遺体は25日、10発の銃弾を受けた状態で発見された。タリバンは遺体発見前、交渉の行き詰まりにより同牧師を殺害したと発表していた。

 タリバンは、30日正午(日本時間同日午後4時)までにアフガニスタン政府が収監しているタリバン兵士の釈放に合意しない場合、残る韓国人の人質22人の殺害を開始するとしている。期限はすでに過ぎているが、人質に関する声明などは発表されていない。

 ペ牧師の兄Shin-kyu氏によると、遺体は、ソウル(Seoul)南部の安養(Anyang)市内の病院に安置され、残る人質の解放までは葬儀は行わない予定だという。(c)AFP