【12月17日 AFP】国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)のナンバー2、アイマン・ザワヒリ(Ayman al-Zawahiri)容疑者が、イスラム原理主義系ウェブサイトに14日掲載された映像メッセージで、11月に開かれた米国主催の中東和平国際会議はパレスチナ人に対する裏切りだと批判した。

 映像は中東和平国際会議開催地の名を取って「裏切りのアナポリス(Annapolis)」とのタイトルがつけられ、アルカイダのメディア部門アル・サハブ(As-Sahab)のロゴが入っているが、信ぴょう性は確認できていない。

 ザワヒリ容疑者は今回の会議について「パレスチナ人とイスラム諸国に対する新たな陰謀だ」と述べ、パレスチナ代表団を率いて会議に出席した自治政府のマフムード・アッバス(Mahmoud Abbas)議長を「裏切り者」「追従者」と呼んだ。

 さらにイスラム諸国に向けて「命、金、経験、知識、人脈…持てる物すべてをもって(パレスチナを)支援せよ。手近にいるキリスト教徒とユダヤ教徒を攻撃せよ」と呼び掛けている。

 名指しはしなかったがイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)にも批判の矛先を向け、パレスチナ自治政府主流派のファタハ(Fatah)とハマスの連立政権樹立の過程で、ハマスが「アッバス議長に(イスラエルとの)交渉を託した」ことを非難した。(c)AFP