【5月13日 AFP】11日投票のパキスタンの国民議会(下院)選挙(定数342)で勝利を確実にした最大野党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(Pakistan Muslim League-NawazPML-N)を率いるナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)元首相(63)は12日、新政権樹立へ向けた協議に入った。

 地元メディア各社によると、PML-Nは小選挙区272議席のうち最大で130議席近くを獲得すると予測されている。ただし単独で絶対多数には届かないため、連立協議が必要となる見込みだ。

 汚職の根絶を訴えて若者の支持を集めた、クリケットの元スター選手イムラン・カーン(Imran Khan)氏が率いる「パキスタン正義運動(Tehreek-e-Insaf)」は25~30議席程度を獲得し、選挙前の与党だったパキスタン人民党(Pakistan People's PartyPPP)とほぼ並ぶ見込みだ。

 経済の立て直しとタリバン(Taliban)系イスラム武装勢力との戦いなどが新政権にとって大きな課題になる。シャリフ氏はタリバンとの和平交渉に前向きな姿勢を見せる一方、米国による無人機攻撃についてはライバルのカーン氏ほど批判的ではなく、米政府にとっては協力できる現実主義者と見られている。(c)AFP/Damon Wake