【6月2日 AFP】全仏オープンテニス(French Open 2024)は1日、男子シングルス3回戦が行われ、大会連覇を狙う第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は7-5、6-7(6-8)、2-6、6-3、6-0で第30シードのロレンツォ・ムゼッティ(Lorenzo Musetti、イタリア)からフルセット勝ちを収め、出場した過去15年の全仏オープンで最短の敗退を回避した。

 ジョコビッチはセットカウント1-2と追い込まれたが、そこから立て直して4時間29分の末に勝利し、ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)の四大大会(グランドスラム)最多マッチ369勝に並んだ。試合終了時刻は、日付をまたいだ2日の午前3時7分だった。

 コート上で行われた試合後のインタビューでは、「ロレンツォ・ムゼッティをたたえなくてはいけない。誰かが負けなくてはならなかったのは残念だ。素晴らしい試合だったと伝えたい。彼は勝利まで非常に迫っていた。相手のクオリティーがとても高くて、自分はかなり苦しめられた」と振り返った。

 22歳のムゼッティは2021年の全仏オープン4回戦でもジョコビッチ相手に2セットアップとして追い詰めたことがあったが、その時は最終セットで負傷棄権を余儀なくされていた。

 この日は雨の影響で主催者がショーコートに試合を追加し、ジョコビッチとムゼッティがコート・フィリップ・シャトリエ(Court Philippe-Chatrier)に姿を見せたのは午後10時45分頃だった。

 ジョコビッチは第1セットを先取したが、第2セットは3-1から追いつかれると、セットポイントもあったタイブレークを落として並ばれた。時刻が午前2時に近づく中、そこからムゼッティは一気に元気になり、ダブルブレークで第3セットを獲得。それでもジョコビッチは逆にダブルブレークで第4セットを奪い返すと、最終セットは6-0。最後は12ゲーム中11ゲームを取る圧巻の逆転劇だった。

 4回戦では第23シードのフランシスコ・セルンドロ(Francisco Cerundolo、アルゼンチン)と対戦する。(c)AFP