【2月14日 AFP】サッカーイングランド女子スーパーリーグのチェルシーを率いるソニア・ボンパストル監督は13日、人種差別的な嫌がらせの罪に問われた裁判で無罪となったオーストラリア代表のサム・カー選手(31)について、クラブとして処分を行わないことを明かした。

カー選手は2023年1月、英国で警察官を「ばか白人」と呼んだとして起訴されていたが、11日にロンドンの裁判所から無罪評決を受けた。

混血のカー選手は評決後、「自分の表現が不適切だったことは謝罪するが、ずっと主張してきたように誰かを侮辱したり傷つけたりする意図はなかった。陪審員が全会一致で同意してくれたことに感謝している」との声明を出した。

ボンパストル監督はこの日の会見で、評決の感想を求められると、「彼女(カー選手)のことを本当にうれしく思う。自分が昨夏にチェルシーに加入して以降、サムを選手としてだけでなく人としてもよく知っているが、あの件に関与していたことには本当に驚いた」と述べた。

また、カー選手に対してクラブが処分や注意をする方針があるかを問われると、「サムは声明を出し、謝罪した。私はそれで十分だと思う」と答えた。

オーストラリアサッカー連盟も評決を歓迎し、「この件からの学びを反省する」ため、カー選手と直接話し合いの場を持つ意向だとした。(c)AFP